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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻11号

2002年10月発行

今月の主題 消化管のvirtual endoscopy

主題

virtual endoscopyの現状と展望―大腸微細病変の描出能について

著者: 杉野吉則1 白神伸之2 松川英彦3 山下大介1 陣崎雅弘1 佐藤浩三1 栗林幸夫1 熊井浩一郎4 日比紀文5 渡邊昌彦6 北島政樹6

所属機関: 1慶應義塾大学医学部放射線診断科 2立川共済病院放射線科 3立川共済病院内科 4慶應義塾大学医学部内視鏡センター 5慶應がんセンター 6慶應義塾大学医学部一般消化器外科

ページ範囲:P.1387 - P.1394

文献概要

要旨 CT colonographyによる大腸小病変の発見能および表面型病変の描出性について検討した.注腸で病変が指摘された54症例を対象にして,CT colonography,大腸鏡および注腸X線検査の診断能を比較した.大腸鏡で確認できた病変79病変中,CTで描出できたのは72病変(91%)であった.しかし,0.5cm以下でCTによって指摘した135病変中大腸鏡で確認できたのは43病変(32%)で偽陽性が多数みられた.大腸表面型病変の描出については大きさ1.0cmのⅡc型早期癌が明瞭に描出できた.CT colonographyは臨床応用がまだ始まったばかりであるが,今後,装置の改良のみならず画像処理やコンピュータ支援診断などソフト面の進歩も期待できるので,近い将来,注腸や大腸鏡と並んで大腸スクリーニング検査の一環を担う可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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