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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻13号

2002年12月発行

文献概要

今月の主題 胃癌と鑑別を要する炎症性疾患 主題

隆起型胃癌と鑑別を要する炎症性疾患

著者: 光永篤1 潮靖子2 桂英之2 松本亮2 星野容子2 岸野真衣子2 小西洋之2 内山めぐみ2 飯塚雄介2 中村真一2 村田洋子1 大井至1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器内視鏡科 2東京女子医科大学消化器内科

ページ範囲:P.1649 - P.1658

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要旨 胃の多くの炎症性隆起性病変は,その肉眼的特徴から胃癌との鑑別は比較的容易である.これら隆起性病変は腸上皮化生やびらん・潰瘍の再生性過形成性変化として出現することが多く,したがって,腸上皮化生やびらんが出現しやすい前庭部に認めることが多い.腺腫や過形成性隆起病変の中には,Ⅱa型早期胃癌との鑑別に迷う症例もあり,このような症例を鑑別する上で,拡大内視鏡検査により胃粘膜微細模様(fine gastricmucosal pattern;FGMP)を観察することは極めて有用である.悪性病変においては,過形成性粘膜で観察されるD patternの大きさが不揃いで配列が不規則となり,そこにびらんが形成されるとその再生粘膜模様は特有の悪性再生上皮模様(malignant regenerative mucosal pattern;MRMP)を呈することになる.また,悪性新生血管が併存することもあり,これらの所見を観察することでより正確な診断が可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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