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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻2号

2002年02月発行

今月の主題 4型大腸癌とその鑑別診断

主題

4型大腸癌と炎症性腸疾患の鑑別診断

著者: 小林清典1 勝又伴栄1 西元寺克禮1 吉澤繁1 佐田美和1 五十嵐正広1 大谷剛正2 三富弘之3

所属機関: 1北里大学東病院消化器内科 2北里大学東病院消化器外科 3北里大学東病院病理部

ページ範囲:P.165 - P.175

文献概要

要旨 4型大腸癌と鑑別を要する炎症性腸疾患として,狭窄を伴う大腸型Crohn病や潰瘍性大腸炎,虚血性大腸炎などが挙げられる.そこで狭窄部の形態学的所見に注目し,注腸造影や大腸内視鏡による鑑別点について検討した.4型大腸癌に特徴的で鑑別に有用な所見として,狭窄部の壁の不整な硬化や多発する粘膜下腫瘍様隆起が挙げられた.一方,炎症性腸疾患では,疾患に特徴的な潰瘍の存在とともに,狭窄部にみられる炎症性ポリープは個々の立ち上がりが明瞭で,発赤を伴うものが多かった.また炎症性腸疾患では,狭窄の周辺腸管にも病変が認められた.これらの形態学的所見に着目すれば,4型大腸癌と炎症性腸疾患の鑑別診断は十分に可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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