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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻2号

2002年02月発行

症例

粘膜下異所性胃腺より発生したと考えた粘膜下腫瘍様形態を呈した早期胃癌の1例

著者: 太平周作1 長谷川洋1 小木曽清二1 坂本英至1 柴原弘明1 伊神剛1 森俊治1 服部弘太郎1 水野隆史1 杉本昌之1

所属機関: 1名古屋第二赤十字病院外科

ページ範囲:P.233 - P.237

文献概要

要旨 患者は66歳,男性.空腹時心窩部痛を主訴に近医受診.胃内視鏡検査で胃粘膜下腫瘍を認めたため,当院に紹介された.胃体下部後壁に,中心にびらんを伴う粘膜下腫瘍様病変を認め,生検で中分化型腺癌と診断された.胃癌の診断で2000年2月23日,幽門側胃切除術+D2郭清を施行した.摘出標本では腫瘍は30×20mmで,病理組織学的所見はtub2,sm,ly0,v0,n0であった.癌は粘膜面にわずかに露出するのみで主座は粘膜下に存在し,さらに腫瘤に一部非癌粘膜が存在することから粘膜下の異所性胃腺を発生母地として発癌し,膨張性に発育した胃癌と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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