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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻3号

2002年02月発行

文献概要

特集 消化管感染症2002 総論

4.小腸感染症の画像診断

著者: 檜沢一興1 飯田三雄1 松本主之1 多田修治2 酒井輝男3 木村豊3

所属機関: 1九州大学大学院病態機能内科学 2済生会熊本病院消化器病センター 3木村外科病院

ページ範囲:P.267 - P.274

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要旨 小腸感染症の画像所見はⅠ~Ⅳ型に大別される.Ⅰ型(腸管浮腫型)は皺襞の浮腫性肥厚を特徴とし,アニサキス症や急性感染症でみられる.Ⅱ型(回腸末端炎型)はPeyer板の急性リンパ濾胞炎を反映した所見であり,エルシニア腸炎が典型像である.キャンピロバクター腸炎やサルモネラ腸炎では程度は軽く,Ⅰ型を混在する.Ⅲ型(多発潰瘍型)の代表疾患は腸結核であり,Ⅵ型(慢性顆粒状粘膜型)は糞線虫やイソスポーラの感染により粘膜がびまん性に顆粒状外観を呈した所見である.腹部超音波は急性期のスクリーニング検査に適しているが,慢性感染症の診断にはX線二重造影検査が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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