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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻3号

2002年02月発行

特集 消化管感染症2002

総論

6.消化管感染症の病理

著者: 岩下明徳1 原岡誠司1 高木靖寛1 八尾隆史2

所属機関: 1福岡大学筑紫病院病理部 2九州大学大学院医学研究院形態機能病理学分野(2病理)

ページ範囲:P.286 - P.304

文献概要

要旨 多種多様な消化管感染症を病因別に分け,それぞれの臨床病理学的特徴について概説した.このうち,組織像で確診できるのはHelicobacter pylori感染症,結核,非定型抗酸菌症,梅毒,巨細胞性封入体症,ヘルペス性食道炎,カンジダ症,アスペルギルス症,ムコール症,放線菌症,ランブル鞭毛虫症,クリプトスポリジウム症,イソスポーラ症,アメーバ赤痢,アニサキス症,糞線虫症,日本住血吸虫症,ビルハルツ住血吸虫症である.疑診可能なものは腸チフス,腸管出血性大腸菌O 157: H7大腸炎,Clostridium difficile腸炎,エルシニア腸炎である.その他の多くの細菌性腸炎は非特異的急性炎の像を呈し,それらの確診には細菌学的検査が必要である.以上から,消化管感染症の中にも,病理所見のみから確診できるものが少なからず存在するが,多くの細菌性腸炎の確診には細菌学的検査が必要であることが理解される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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