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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻3号

2002年02月発行

文献概要

特集 消化管感染症2002 総論

7.感染性腸炎の治療,予後,合併症

著者: 朝倉均1

所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学(第3内科)

ページ範囲:P.305 - P.310

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要旨 感染性腸炎は下痢,腹痛,発熱を主徴とする.コレラの下痢がenterotoxinによるcyclic AMP依存性分泌性下痢であることがわかり,その後様々な感染性腸炎の病態が細菌が産生する毒素によって起こることがわかった.治療には,下痢による脱水状態の改善,病原体に対する抗菌薬や抗生物質の投与,整腸薬による腸内細菌叢の是正,およびワクチンによる予防がある.合併症は脱水による循環不全およびこれによる腎障害,志賀毒素による溶血性尿毒症症候群,血栓性血小板減少性紫斑病,および脳症,腸炎ビブリオの溶血毒による心筋障害,アメーバ赤痢の肝膿瘍などが代表的である.予後はこれらの合併症を来さなければ良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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