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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻3号

2002年02月発行

文献概要

特集 消化管感染症2002 各論 1.細菌性感染症

4)キャンピロバクター腸炎

著者: 清水誠治1 木本邦彦1 多田正大2

所属機関: 1大阪鉄道病院消化器内科 2多田消化器クリニック

ページ範囲:P.347 - P.351

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要旨 キャンピロバクター腸炎は主にCampylobacter jejuniの経口感染によって引き起こされる.感染源としては汚染された鶏肉とその加工品であることが多い,2~5日の潜伏期を経て,下痢,血便,発熱,腹痛,嘔吐などの症状が出現する.最近,Guillan-Barre症候群との関連が注目されている.大腸内視鏡検査では散在性にみられる斑状発赤,点状出血,びらん,小潰瘍,粘膜の顆粒状変化などであり,これらの所見が血管透見を有する粘膜と入り混じって観察される所見が特徴的である.病変は大腸全域に分布することが多い.全大腸にびまん性の変化がみられる場合には潰瘍性大腸炎との鑑別が問題となる.最も特徴的とされる所見は回盲弁上の浅く境界明瞭な潰瘍であり,この所見から本症を強く疑うことが可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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