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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻3号

2002年02月発行

文献概要

特集 消化管感染症2002 各論 1.細菌性感染症

5)サルモネラ腸炎の臨床像―X線および内視鏡所見を中心に

著者: 中村昌太郎1 松本主之2 中村滋郎1 富永雅也3 飯田三雄1

所属機関: 1九州大学大学院病態機能内科学 2九州大学附属病院光学医療診療部 3医療法人白十字会白十字病院

ページ範囲:P.352 - P.358

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要旨 サルモネラ腸炎の臨床像について,X線・内視鏡像を中心に概説した.Salmonella属の菌種の表記方法は統一されておらず,混乱している.非チフス性サルモネラ菌は食中毒の主要な病原菌であり,近年Salmonella Enteritidisの鶏卵汚染による食中毒が増加している.サルモネラ腸炎の主病変はS状結腸から深部大腸に多くみられ,直腸病変は少ない.X線所見では潰瘍性大腸炎に類似した微細顆粒状粘膜・ハウストラの消失とびらんないし小潰瘍を呈するが,直腸が侵されにくい点が特徴的であり,内視鏡では粘膜の浮腫・発赤・びらん・粗糙・出血・潰瘍など多彩な像を呈する.治療にはニューキノロン系抗菌薬などが使用されるが,近年,Salmonella Typhimuriumの多剤耐性菌が増加している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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