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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻3号

2002年02月発行

特集 消化管感染症2002

各論 1.細菌性感染症

7)その他の食中毒菌による腸炎

著者: 林繁和1 神部隆吉1 家田秀明1 西尾浩志1 竹田泰史1 葛谷貞二1 児玉佳子1

所属機関: 1名古屋掖済会病院消化器科

ページ範囲:P.365 - P.370

文献概要

要旨 食中毒菌のうち腸炎ビブリオ,エロモナス,黄色ブドウ球菌による腸炎について大腸内視鏡所見を中心に述べた.腸炎ビブリオ腸炎では大腸の罹患率は全体に低く,Bauhin弁の腫大,びらん,終末回腸のびらんが高率にみられ,本症に特徴的所見であった.エロモナス腸炎は大腸の罹患率は全体に高く,なかでもS状結腸が最高で,病変は散在性,アフタ性,縦走性,輪状性,びまん性いずれもみられ,縦走性病変では虚血性大腸炎に類似した.ブドウ球菌腸炎のうち菌交代性以外では左側大腸ないし右側大腸にみられ,病変はびまん性ないし縦走性で,縦走性病変は右側大腸に限局するものもあるが虚血性大腸炎に類似した.エロモナス腸炎,ブドウ球菌腸炎は内視鏡所見からは他の感染性腸炎や虚血性大腸炎との鑑別は困難であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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