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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻3号

2002年02月発行

特集 消化管感染症2002

各論 4.寄生虫性感染症

1)ランブル鞭毛虫症

著者: 松本主之1 檜沢一興2 浅野光一2 望月祐一3 飯田三雄2

所属機関: 1九州大学附属病院光学医療診療部 2九州大学大学院病態機能内科学 3八幡記念病院内科

ページ範囲:P.405 - P.408

文献概要

要旨 ランブル鞭毛虫には囊子型と栄養型があり,前者が経口感染し小腸で脱囊することで病原性を発揮する.臨床病型として,胃腸炎型,胆道型,全身型に大別されるが,無症候性キャリヤも存在する.胃腸型は絨毛上皮障害による吸収障害がその主たる病態と考えられている.消化管病変の組織像は比較的軽微で,軽度のリンパ球浸潤を伴うリンパ濾胞過形成にとどまるものが多く,X線・内視鏡所見でも十二指腸や上部小腸の軽度の粗糙粘膜やアフタ様病変を認めるのみである.したがって,本症が疑われる場合は,積極的に糞便,十二指腸液,十二指腸生検組織中の虫体を証明する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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