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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻3号

2002年02月発行

文献概要

特集 消化管感染症2002 各論 4.寄生虫性感染症

5)糞線虫症

著者: 金城福則1 座覇修1 平田哲生1 内間庸文1

所属機関: 1琉球大学医学部第1内科

ページ範囲:P.437 - P.441

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要旨 糞線虫症(strongyloidiasis)は糞線虫(Strongyloides stercoralis)によって起こる寄生虫感染症の1つである.糞線虫はヒトに経皮的に感染し,主に十二指腸や小腸上部に寄生する1~2mmの小さな線虫であり,わが国では亜熱帯地域に属する沖縄県を中心とする南西諸島が浸淫地である.診断には当教室で考案した普通寒天平板培地法が有用である.糞線虫感染者は無症候性ないし軽症の場合が多く,臨床上問題となることは少ないが,宿主の免疫能が低下した場合などには重症化し,死に至ることも少なくない.治療薬としてはチアベンダゾールやアイバメクチンが有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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