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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻3号

2002年02月発行

文献概要

特集 消化管感染症2002 各論 4.寄生虫性感染症

8)日本住血吸虫症

著者: 大高雅彦1 藤野雅之2 小嶋祐一郎2 佐藤公2 久保克浩2 両角敦郎2 三澤綾子2 城崎輝之2 田野倉正臣2 飯野弥3 松本由朗3

所属機関: 1山梨県厚生連健康管理センター 2山梨医科大学第1内科 3山梨医科大学第1外科 4

ページ範囲:P.454 - P.458

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要旨 日本住血吸虫症は日本では,かつて山梨県甲府盆地,広島県片山地方,九州筑後川流域,関東利根川流域,静岡県沼津地方に限り流行した寄生虫疾患である.日本住血吸虫の感染後約4週間で発熱,血便,下痢を生じる.大腸病変として急性期では浮腫,出血,びらんのほか結節形成やポリープが特徴的と言われている.慢性期では内視鏡所見として不整形黄色斑,透見血管像の異常,褪色した平滑な粘膜を呈する.腸管内腔の狭小化を伴うものもある.黄色斑からの生検により虫卵の検出率が増加する.注腸検査所見はhaustraの消失や鉛管状変化を認め,緩解期の潰瘍性大腸炎の所見に類似する.慢性期日本住血吸虫症と大腸癌の因果関係を支持する所見はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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