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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻3号

2002年02月発行

特集 消化管感染症2002

主題症例

潰瘍性大腸炎との鑑別を要したプレジオモナス・シゲロイデス感染性腸炎の1例

著者: 本間照1 味岡洋一2 桑名謙治3 鈴木恒治1 鈴木裕1 摺木陽久1 松澤純1 米山靖1 佐々木俊哉1 阿部実3 渡辺英伸2 朝倉均1

所属機関: 1新潟大学医学部第3内科 2新潟大学医学部第1病理 3厚生連三条総合病院消化器内科

ページ範囲:P.475 - P.480

文献概要

要旨 患者は25歳,男性.海外渡航歴はない.主訴は約1週間続く下痢,血便.発熱なく,血液検査上炎症反応は陰性.大腸内視鏡検査で横行結腸から下行結腸を中心として,発赤浮腫状の粘膜をびまん性に認めた.発赤は小区様構造に一致し,小区を区切る線状網目状に発赤がなく,一見メラノーシス様であった.発赤粘膜面には通常の陰窩開口部が保たれていた.びらん,潰瘍や膿性白点はみられなかった.便培養,腸粘膜の生検培養でPlesiomonas shigelloidesが分離同定され,プレジオモナス・シゲロイデス感染性腸炎と診断した.全経過約2週間で,抗生物質を使用せずに菌は陰性化し,症状も消失した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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