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今月の主題 Helicobacter pylori除菌に伴う問題点 序説
Helicobacter pylori除菌に伴う問題点
著者: 川口実1
所属機関: 1国際医療福祉大学臨床医学研究センター・山王分院内科
ページ範囲:P.501 - P.503
文献購入ページに移動 除菌療法の有用性
2000年11月に胃潰瘍・十二指腸潰瘍に対する除菌療法が保険適応となった.その結果,多数例に対し除菌療法が行われていると思われる.さらに,保険適応の問題は別として,いくつかの施設においては潰瘍以外にもlow grade MALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫,過形成性ポリープ,胃癌に対するEMR(endoscopic mucosal resection)後,胃炎などにも除菌療法が行われている.これらの疾患に対する除菌療法の有用性に関する報告は多い.
胃潰瘍における再発予防効果についてはSungらは除菌群の再発率は1年で5%,一方,非除菌群では52%と報告し,十二指腸潰瘍に関しても,Hentschelらが除菌群の1年後再発率は2%で,非除菌群では89%と報告している.他の多くの報告もほぼ同様である.
2000年11月に胃潰瘍・十二指腸潰瘍に対する除菌療法が保険適応となった.その結果,多数例に対し除菌療法が行われていると思われる.さらに,保険適応の問題は別として,いくつかの施設においては潰瘍以外にもlow grade MALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫,過形成性ポリープ,胃癌に対するEMR(endoscopic mucosal resection)後,胃炎などにも除菌療法が行われている.これらの疾患に対する除菌療法の有用性に関する報告は多い.
胃潰瘍における再発予防効果についてはSungらは除菌群の再発率は1年で5%,一方,非除菌群では52%と報告し,十二指腸潰瘍に関しても,Hentschelらが除菌群の1年後再発率は2%で,非除菌群では89%と報告している.他の多くの報告もほぼ同様である.
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