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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻4号

2002年03月発行

文献概要

今月の主題 Helicobacter pylori除菌に伴う問題点 主題

Helicobacter pylori除菌非奏効病変の特徴―胃十二指腸潰瘍:難治例

著者: 関根仁1 大原秀一1 杉山幸一1 今谷晃1 小池智幸1 野口謙治1 相田重光1 佐野俊和1 下瀬川徹1

所属機関: 1東北大学医学部消化器病態学

ページ範囲:P.505 - P.510

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要旨 胃潰瘍228例,十二指腸潰瘍239例に除菌療法を行い,内視鏡的に潰瘍治癒を検討した.除菌後も5か月以上治癒しない難治性胃潰瘍例を5例認め,そのうち4例は高位の潰瘍例であった.不整な潰瘍辺縁隆起や固さ,深い潰瘍など,従来からの難治性潰瘍と同様の形態と考えられた.1例は吸収障害のためlansoprazole(LPZ)が無効で,2例はLPZ倍量16週間投与で治癒したが,H2受容体拮抗剤(H2-RA)に変更したところH. pylori陰性にもかかわらず,いずれも早期に再発が認められた.残る2例はH2-RA投与では,むしろ一時悪化したと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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