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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻4号

2002年03月発行

今月の主題 Helicobacter pylori除菌に伴う問題点

主題

胃・十二指腸潰瘍―H. pylori陰性の潰瘍との対比

著者: 加藤元嗣1 清水勇一1 宮崎広亀1 大平浩司1 河原崎暢1 中川学2 中川宗一2 小平純一2 小松嘉人2 武田宏司2 杉山敏郎2 浅香正博2

所属機関: 1北海道大学医学部光学医療診療部 2北海道大学医学部第3内科

ページ範囲:P.511 - P.520

文献概要

要旨 Helicobacter pyloriは消化性潰瘍の主要な要因であり,除菌治療は消化性潰瘍の完治をもたらす.除菌成功後に再発した胃・十二指腸潰瘍は,6か月以上経過観察された364例を対象にすると,11例15回で十二指腸潰瘍2例,胃潰瘍9例であった.再発時期は除菌後1か月目から6年目までで,5年間の累積再発率は胃潰瘍で12%,十二指腸潰瘍で2%であった.再発の原因としてNSAIDの服用が考えられた症例があった.H. pylori陰性潰瘍の頻度は3.5%で,NSAID潰瘍を除くと特発性潰瘍の頻度は1.3%であった.除菌非奏効性潰瘍と特発性潰瘍の関連性は明らかでなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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