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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻4号

2002年03月発行

今月の主題 Helicobacter pylori除菌に伴う問題点

主題

Helicobacter pylori除菌後の胃・十二指腸びらん

著者: 鎌田智有1 春間賢2 吉原正治3 伊藤公訓3 北台靖彦1 茶山一彰1 田原一優4 河村譲4

所属機関: 1広島大学医学部第1内科 2川崎医科大学消化器内科Ⅱ 3広島大学保健管理センター 4河村病院

ページ範囲:P.545 - P.551

文献概要

要旨 当施設で経験した除菌後の胃・十二指腸びらんの頻度は,156例中12例(7.7%)および14例(9%)であった.十二指腸びらんは,除菌後比較的早期に出現する症例が多く,胃びらんは除菌後1年以降にもその発生を比較的多く認めた.両びらんともに胃粘膜萎縮の軽度な症例および除菌成功例からの発生が多く,一過性で無症状の症例が多く,酸分泌抑制剤投与を必要とする症例は少なかった.内視鏡的特徴として,胃びらんは,前庭部に好発する多発性の小斑状びらんの所見を多く認め,次いでヘマチンの付着した出血性びらんを認めた.一方,十二指腸びらんは,球部および球部から球後部に多発する小斑状びらんや地図状~帯状びらんの所見であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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