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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻4号

2002年03月発行

今月の主題 Helicobacter pylori除菌に伴う問題点

主題症例

Helicobacter pylori除菌治療後に興味ある臨床経過をとった胃潰瘍の1症例

著者: 榊信廣1 小澤広1 佐仲雅樹1 山田義也1 屠聿揚1 加藤久人1 神澤輝実1 江川直人1 中嶋均1 雨宮こずえ2 荒川丈夫2 門馬久美子2

所属機関: 1東京都立駒込病院内科 2東京都立駒込病院内視鏡科

ページ範囲:P.605 - P.610

文献概要

要旨 H. pyloriの除菌治療が成功すると,胃潰瘍の再発する患者は数%と激減することは知られている.H. pyloriの除菌治療後,3種類の侵襲的検査でH. pyloriが陰性と判定されていたにもかかわらず,胃体中部小彎の胃潰瘍の再発を繰り返した61歳男性患者を供覧する.その後,除菌5年後に施行した13C尿素呼気試験のみが陽性であったので,H. pyloriの存在の有無は保留とするが,血清・尿中抗体検査は陰性のままであった.潰瘍は同部位再発で小さく,プロトンポンプ阻害薬で通常の治癒経過を示したが,5年間で少なくとも4回の再発を認めた.うち3回はH2受容体拮抗薬投与中の再発であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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