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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻5号

2002年04月発行

今月の主題 cap polyposisと粘膜脱症候群

主題

X線・内視鏡所見からみたcap polyposisと粘膜脱症候群の異同

著者: 江崎幹宏1 松本主之2 飯田三雄1 檜沢一興1 小林広幸1 中村昌太郎1 古賀秀樹3 清水香代子3 八尾隆史4 頼岡誠5 櫻井俊弘5 八尾恒良5

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学 2九州大学医学部光学医療診療部 3川崎医科大学消化器内科Ⅱ 4九州大学大学院医学研究院形態機能病理学 5福岡大学筑紫病院消化器科

ページ範囲:P.671 - P.681

文献概要

要旨 隆起型直腸粘膜脱症候群(MPS)10例とcap polyposis(CP)6例の臨床像およびX線・内視鏡像を比較検討した.臨床像では,CPで下痢・粘液便を来し低蛋白血症を伴う症例が多かった.X線・内視鏡像では,隆起型MPSは直腸前壁側を主座とした立ち上がりのなだらかな単発ないし多発隆起として認められ,粗大結節状隆起を主体とするもの(7例)と粘膜肥厚様隆起を主体とするもの(3例)に大別された.一方,CPでは直腸からS状結腸に全周性に多発する境界明瞭な隆起を認め,直腸病変は粗大結節状隆起を主体とするもの(4例)と平盤状隆起を主体とするもの(2例)に大別されたが,口側大腸の病変は両者で類似していた.また,CP全例で介在する平坦粘膜に白斑を認めた.以上より,隆起型MPSとCPの鑑別は臨床像とX線・内視鏡像からある程度鑑別可能と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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