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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻5号

2002年04月発行

今月の主題 cap polyposisと粘膜脱症候群

主題

直腸粘膜脱症候群とcap polyposisの内視鏡所見の異同に関する検討―経過観察例を中心に

著者: 五十嵐正広1 奥野順子1 小林清典1 佐田美和1 吉沢繁1 勝又伴栄1 西元寺克禮1 三富弘之2 本間二郎3 外山久太郎3

所属機関: 1北里大学東病院消化器内科 2北里大学東病院病理 3平塚共済病院内科

ページ範囲:P.683 - P.693

文献概要

要旨 直腸粘膜脱症候群(MPS)とcap polyposis(cap)の内視鏡所見の異同につき経過観察例を中心に検討した.対象は,内視鏡および組織学的診断でMPSと診断された35例のうち経過観察を行った18例とcap 1例である.MPSは,潰瘍型:23例,平坦型:3例,隆起型:11例に分類され,capと類似するのはMPSの隆起型である.MPSの隆起型は,ポリープ型と粘膜下腫瘍型に大別され,いずれも直腸下部に分布し,いきみの中止で縮小,消失がみられた.capは,低蛋白血症を伴い,直腸上部やS状結腸に全周性に分布し,輪状傾向がみられ,隆起に大小不同や粘液の付着が目立ち経過中縮小,増悪が観察された.両疾患は,病変の分布や内視鏡所見,経過の推移に差がみられ,異なる疾患単位と推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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