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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻5号

2002年04月発行

今月の主題 cap polyposisと粘膜脱症候群

主題

cap polyposis―臨床像と治療経過

著者: 樋渡信夫1 木内喜孝1 高木承1 高橋成一1 相原裕之1 織内竜生1 須貝真生1 沖元二1 白木学1 下瀬川徹2 木村光雄3 長瀬慶一郎3 佐藤勝久3 斉藤行世4 山崎日出雄5 舟山裕士5 内藤広郎5 佐々木巌6

所属機関: 1仙台赤十字病院大腸疾患センター 2東北大学消化器内科 3公立黒川病院内科 4いわき市立総合磐城共立病院消化器内科 5吉成台内科胃腸科 6東北大学胃腸外科

ページ範囲:P.695 - P.705

文献概要

要旨 4例のcap polyposisを経験した.年齢には幅があったが,全例女性だった.初発症状は3例が下痢,血便,1例が便秘だった.内視鏡的初期像として斑状発赤を認めた.診断時の検査成績としては,高度の低蛋白血症と炎症所見を伴わないことが特徴であった.病変の主体は直腸~S状結腸であり,白苔を伴った暗赤色の無茎~亜有茎ポリープの多発からなる症例と,発赤陥凹を伴った地図状,類円形の扁平隆起と周囲に白斑を認める症例に分けられた.組織学的にはともに腺管の延長,ねじれ,拡張,粘膜層の炎症細胞浸潤,表層の慢性肉芽組織を特徴としていた.1例は排便習慣の改善,1例はステロイド注腸が著効した.他の2例には人工肛門を造設,1例はそれによりポリープはほぼ消失したが,もう1例はすぐに再燃し,腸管切除を余儀なくされた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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