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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻6号

2002年05月発行

文献概要

今月の主題 十二指腸の非腫瘍性びまん性病変 主題

十二指腸の非腫瘍性びまん性病変の診断―潰瘍性大腸炎

著者: 割田悦子12 樋渡信夫1 熊谷裕司2 森元富造2 山下和良2 白木学3 木内喜孝3 増田高行4 児山香5 舟山裕士5 内藤広郎5 佐々木巌5

所属機関: 1仙台赤十字病院大腸疾患センター 2仙台赤十字病院消化器内科 3東北大学消化器内科 4東北大学医療技術短期大学部病理 5東北大学胃腸外科

ページ範囲:P.781 - P.789

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要旨 潰瘍性大腸炎に関連した十二指腸のびまん性炎症を伴った15例を集計し分析した.発症年齢や性比には特徴はなかったが,全例全大腸炎型であった.十二指腸病変の多くは大腸病変に遅れて出現し,5例では大腸全摘後にみられた.内視鏡所見では,主に発赤,びらん,粘膜の粗糙,顆粒状変化や血管透見像の消失,偽ポリポーシス様変化,Kerckring皺襞の消失や腫大など,組織所見では,炎症細胞浸潤や腺管の減少や破壊,陰窩膿瘍,陰窩炎,びらんなどが,潰瘍性大腸炎の大腸病変と類似した特徴的な所見と考えられた.Hp感染は陰性だった.治療では,抗生剤,H2-blocker,PPIなどは無効であり,steroid剤が有効なことが多かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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