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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻7号

2002年06月発行

今月の主題 炎症性腸疾患と腫瘍(1)潰瘍性大腸炎

主題

炎症性腸疾患と大腸癌―第55回大腸癌研究会アンケート結果

著者: 平井孝1 加藤知行1 金光幸秀1

所属機関: 1愛知県がんセンター消化器外科

ページ範囲:P.887 - P.893

文献概要

要旨 第55回大腸癌研究会主題「炎症性腸疾患と大腸癌のすべて」に関連して会員に行った炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,Crohn病)に合併した大腸癌のアンケート結果を報告する.潰瘍性大腸炎では観察された4,796例中123例(2.6%)に大腸癌を認めた.経過年数別発症率は10年まで2%未満,10年を経過すると5%前後に漸増し,21年以降10%以上であった.早期癌が52例(42.3%)を占め,根治度A症例では5生率87.2%であった.Crohn病では観察された2,500例中12例(0.5%)に大腸癌を認めた.経過年数別発症率は経過年数に必ずしも比例しなかった.直腸肛門領域に好発し局所進行した症例が多く転帰不良であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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