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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻7号

2002年06月発行

文献概要

今月の主題 炎症性腸疾患と腫瘍(1)潰瘍性大腸炎 主題

潰瘍性大腸炎における腫瘍の実体―欧米と日本のサーベイランスの現況を中心に

著者: 鶴田修12 河野弘志12 辻雄一郎12 唐原健12 宮崎士郎12 藤田三丈12 豊永純12 佐田通夫12

所属機関: 1久留米大学医学部第2内科 2久留米大学医学部消化器病センター

ページ範囲:P.895 - P.902

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要旨 長期間経過した潰瘍性大腸炎患者は大腸癌発生の危険性が高い.また,dysplasiaは浸潤癌へ進む過程における先駆病変と考えられている.そこで,dysplasiaや早期癌の発見を目的に大腸内視鏡下の生検によるサーベイランスが行われている.しかし,現在の大腸内視鏡検査によるサーベイランスでは十分な成績は得られていない.さらにサーベイランスの成績を上げるためには隆起したDALM(dysplasia-associated lesion or mass)だけではなく,見つけにくいflat dysplasiaも見逃さないようにしなければならない.そのためには,flat dysplasiaの所見であるわずかな色調の変化,表面構造の変化,腫瘍性pit patternを注意深い観察により指摘することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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