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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻8号

2002年07月発行

文献概要

今月の主題 炎症性腸疾患と腫瘍(2)潰瘍性大腸炎以外 主題症例

子宮体癌術後の放射線性大腸炎に合併した直腸癌の1例

著者: 猪狩亨1 森武生2 船田信顕3 滝澤登一郎1 小池盛雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学病理診断科学 2東京都立駒込病院外科 3東京都立駒込病院病理科

ページ範囲:P.1096 - P.1100

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要旨 62歳,女性.32歳時に子宮体癌に対し子宮全摘,両付属器切除,骨盤リンパ節郭清,およびラジウム針挿入を受けた.以後数年間放射線性腸炎のため少量の下血が持続したが,自然消退した.29年を経て下血で発症.注腸造影および大腸内視鏡で直腸潰瘍性病変を指摘された.Miles手術,腔合併切除を施行され,切除標本では主病変は周堤形成のない小さい潰瘍性病変であったが,固有筋層外に一部浸潤する高分化腺癌であった.背景では直腸病変周囲に広範な線維化と壁肥厚,内腔閉塞などの動脈変化を認め放射線性腸炎による変化が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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