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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻9号

2002年08月発行

文献概要

今月の主題 胃粘膜内癌EMRの適応拡大と限界 主題

胃EMRの適応拡大:大きさからみて―一括切除を目指した手技の工夫と成績:S-ERHSE法

著者: 石後岡正弘1 内沢政英2 草間敬二2 古山準一2 森園竜太郎2 高橋麦2

所属機関: 1勤医協中央病院外科 2勤医協中央病院内科

ページ範囲:P.1163 - P.1168

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要旨 広範な病変に対する一括切除を目指した手技として,1997年10月より粘膜下層直接切離によるERHSE(S-ERHSE)法を考案し臨床応用しているのでその手技,治療成績について概説した.(手技)病変より5mm以上離して全周性にマーキングする.HGE液を局注する.マーキング部位を全周性に粘膜切開する.病変の辺縁を把持鉗子で挙上し,粘膜下層を針状メスで直接切離する.病変を切除回収する.(成績)34例に施行した.病変平均長径30.7mm(20~90),切除粘膜平均長径50.1mm(30~100),一括切除率79%,完全切除率100%,遺残再発率0%,出血0%,穿孔11.8%,平均在院日数8日であった.(結語)S-ERHSE法は広範囲病変に対する一括切除を可能とし,根治的EMRとして適応を拡大できる手技である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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