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文献詳細

雑誌文献

胃と腸37巻9号

2002年08月発行

早期胃癌研究会症例

全消化管にポリポーシス様の転移を来した胃印環細胞癌の1例

著者: 道傳研司1 海崎泰治2 細川治1 前田重信1 林裕之1 服部昌和1 渡辺国重1 木谷榮一1 本定晃3

所属機関: 1福井県立病院外科 2福井県立病院臨床病理研究科 3本定医院

ページ範囲:P.1238 - P.1242

文献概要

要旨 患者は69歳,男性.腹部膨満感を主訴に来院し,CEA高値を示した.全大腸に頂部にびらんを有し,立ち上がりが急峻なおよそ100個の3~8mm大のポリポーシス様病変を見い出し,食道,十二指腸にも同じような形態の多発病変を認めた.胃には体部,幽門部に同様の多発病変を認めた以外に,噴門部に3型進行癌が存在した.肺,肝などには転移はみられなかった.食道,大腸の病変からの生検で胃腸複合型粘液形質を持つ印環細胞癌と診断され,胃噴門部の印環細胞癌原発巣からの特異なリンパ行性全消化管転移と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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