文献詳細
今月の症例
粘膜下腫瘍様形態を呈した胃癌の1例
著者: 古川浩一1 何汝朝1 渡辺和彦1 阿部行宏1 相場恒男1 五十嵐健太郎1 畑耕治郎1 月岡恵1 橋立英樹2 渋谷宏行2
所属機関: 1新潟市民病院消化器科 2新潟市民病院臨床病理部
ページ範囲:P.1488 - P.1490
文献概要
〔胃X線所見〕 胃前庭部前壁に4.0×2.5cm辺縁が滑らかな丈の高い隆起を認めた(Fig.1a).中央に不整形な浅い陥凹を有し,圧迫の程度によりbridging fold様所見の出現と肛門側に一点集中の粘膜集中像の描出を認めた(Fig.1b, c).
〔胃内視鏡所見〕 胃前庭部前壁に中央に陥凹を有する平滑で柔らかい印象の隆起を認め,大部分は正常粘膜にて被覆されていた(Fig.2a).中心陥凹は多発する不整形な潰瘍を有するものの潰瘍周辺部に明らかな上皮性病変の存在を示す局面は認められなかった(Fig.2b, c).
参考文献
掲載誌情報