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文献詳細

雑誌文献

胃と腸38巻13号

2003年12月発行

文献概要

今月の症例

間接胃X線で発見された小胃癌の1例

著者: 荒木祐美子15 中原慶太25 吉田秀文15 水町寿伸35 前川進45 馬場保昌6

所属機関: 1九州産業衛生協会 2久留米大学医学部第2内科 3佐賀県医師会成人病予防センター 4枝川内科胃腸科 5はぜの木会(筑後地区X線研究会) 6早期胃癌検診協会

ページ範囲:P.1746 - P.1749

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 〔患者〕45歳,女性.2002年6月の胃集団検診(職域:車間接)にて胃前庭部前壁の粘膜異常を指摘され,同年8月久留米大学消化器病センター受診.上部消化管内視鏡検査にて同部位に異常が認められ,内視鏡的胃粘膜切除(EMR)目的に入院となる.

 〔間接胃X線所見〕近年,日本消化器集団検診学会で推奨されている新・撮影法1)2)によって撮影された間接胃X線写真である.腹臥位前壁二重造影像(Fig. 1a)で,胃前庭部前壁に小さな陰影斑が描出されている.陰影斑は不整形で一部棘状変化が認められ,中央に小顆粒および小規模な辺縁隆起を伴っている(Fig. 1b)).撮影技師がこの前壁撮影時にわずかな辺縁隆起に気付き,病変の存在を強調するバリウムを薄めに流した追加撮影を行っている(Fig. 1c).

参考文献

1)胃X線撮影法標準化委員会.最終答申案報告.新・胃X線撮影法(間接・直接)の基準. 日消集検誌 40 : 437-447, 2002
2)馬場保昌.馬場塾の最新胃X線検査法.医学書院, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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