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文献詳細

雑誌文献

胃と腸38巻13号

2003年12月発行

今月の症例

下血を契機に診断したGISTの1例

著者: 杉本昌裕1 前田和弘1 青柳邦彦1 向坂彰太郎1 永井哲2 池田靖洋2 中山吉福3 岩崎宏3 横山昌典4

所属機関: 1福岡大学医学部第3内科 2福岡大学医学部第1外科 3福岡大学医学部第1病理 4福岡大学医学部救命センター

ページ範囲:P.1750 - P.1752

文献概要

 〔患者〕 49歳,女性.1987年(35歳時)より鉄欠乏性貧血の治療中であった.2001年3月30日,突然の下血を認め,当院救命センター受診した.眼瞼結膜に貧血を認めたが,腹部の理学的所見は異常なし.検査成績ではHb9.0g/dlの他,異常は認めなかった.上部および下部内視鏡検査では異常なかったが,経口小腸X線検査で上部空腸に隆起性病変が疑われ,精査目的にて当科へ転科した.

 〔ゾンデ法小腸X線所見〕 Traitz靱帯より約25cmの空腸に,立ち上がりが比較的急峻な隆起性病変を認めた(Fig. 1a).2×1.8cmの粘膜下腫瘍で表面は平滑,ふたこぶ状であった(Fig. 1b).

参考文献

1)高見元敞,藤田淳也,塚原康生,他.GISTの臨床的取り扱い.胃と腸 36 : 1147-1156, 2001
2)岩下明徳,大重要人,原岡誠司,他.gastrointestinal stromal tumor(GIST)の臨床病理.胃と腸 36 : 1113-1127, 2001
3)藤田淳也,島野高志,福島幸男,他.小腸GISTの診断と治療.外科 63 : 1062-1069, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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