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今月の症例
広汎なBarrett食道の中にみられた腺癌(sm3癌)の1例
著者: 丸田真也1 北村雅一1 小林拓1 永井賢司1
所属機関: 1国家公務員共済組合連合会東海病院内科
ページ範囲:P.276 - P.278
文献購入ページに移動〔上部消化管内視鏡所見〕 初回検査(1999年12月20日)では門歯列より28~31cmの食道後壁に約1/3周の白苔で被われた汚い陥凹を認め,周囲の隆起が目立った(Fig.1a).陥凹辺縁の生検で腺癌と診断された.PPI投与後の再検査(2000年1月11日)では陥凹底の白苔は概ね消失し,右壁の結節が目立っていた(Fig.1b).門歯列より18~20cmの上部食道の管腔のなかなか広がらない部位に前回確認できなかったsquamo-columnar junction(SCJ)があり(Fig.1c, d),Barrett食道と診断した.門歯列より33cmに開大したesophago-gastric junction(EGJ)があり,それより肛門側は大きな食道裂孔ヘルニアとなっていた(Fig.1e).
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