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文献詳細

雑誌文献

胃と腸38巻3号

2003年03月発行

文献概要

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編集後記

著者: 星原芳雄

所属機関:

ページ範囲:P.406 - P.406

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 内視鏡的粘膜切除術(EMR)可能な食道癌の内視鏡像が明らかにされ,早期発見がかなり進んできた.これらの成績を左右する要因の1つが多発癌や重複癌である.重複癌の頻度については本文を参照していただきたいが,食道に連続した胃や下咽頭の癌の合併が多いので食道癌ばかりに気をとられず,この部分も注意深く観察する必要がある.下咽頭癌については最近表在癌の内視鏡的形態がよく把握できるようになり,EMR可能な病変が発見できるようになってきている.食道癌の重複癌や多発癌は同時性はもちろんのこと,異時性に発生することも多く,食道および食道以外の臓器の経過観察を確実かつ計画的に行うことが必要である.重複癌の存在を絶えず念頭に置いて検査することが,食道癌治療成績を向上させる1つの大切な条件である.これらは食道癌の外科治療や放射線治療の成績にも大きく関係する重要な病変である.

 ところで日本食道疾患研究会では“多重癌"と呼称し,他では“重複癌"と呼んでいるが,これら用語の統一が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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