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文献詳細

雑誌文献

胃と腸38巻5号

2003年04月発行

文献概要

今月の症例

大きさ10mmの上行結腸IIa+IIc型ss癌の1例

著者: 三井慎也1 泉信一1 野村昌史1 後藤充1 吉田正史1 篠原敏也2

所属機関: 1手稲渓仁会病院消化器病センター 2手稲渓仁会病院消化器病センター病理

ページ範囲:P.668 - P.670

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 〔患者〕 64歳,男性.2001年9月の大腸癌検診で便潜血反応陽性を指摘され,黒松内町国保病院を受診.大腸内視鏡検査を施行したところ上行結腸に病変を指摘され,同年11月4日精査加療目的に当センターへ紹介入院となった.

 〔注腸X線所見〕 上行結腸の半月ひだ上に大きさ10mmの類円形を呈する隆起性病変を認めた.病変の立ち上がりは比較的平滑で,中央部には不整形の淡いバリウム斑がみられた(Fig.1a~d).また病変両側の半月ひだは病変に向かって徐々に太まっていた.

 側面像では口側および肛門側の半月ひだによる彎入と比較して明らかな硬化像を呈し,台形状変形と診断した(Fig.1c).X線所見からIIa+IIc型癌で,正面像における不整陥凹と半月ひだの太まりおよび側面像での台形状変形から固有筋層以深への浸潤を疑った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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