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文献詳細

雑誌文献

胃と腸38巻8号

2003年07月発行

今月の症例

癌性リンパ管症型の4型S状結腸癌の1例

著者: 西川潤1 小田原満1 川嶋正男1 平野厚宜1 祐徳浩紀1 良沢昭銘1 久保善嗣1 野口隆義1 前谷昇1 飯田洋三1 横田忠明2

所属機関: 1社会保険小倉記念病院消化器科 2社会保険小倉記念病院病理

ページ範囲:P.1066 - P.1068

文献概要

 〔患者〕52歳,男性.2000年7月に検診を受け,便潜血反応陽性を指摘されたために当院を受診した.自覚症状は認めず,現症,血液検査所見に特記すべき事項はなかった.

 〔注腸X線所見〕S状結腸の頂部から口側に約8cmにわたり,ほぼ全周に及ぶ伸展不良と片側性に強く辺縁の不整を認める(Fig.1a).病巣の中心には,比較的立ち上がりの明瞭な2,3cmの半球状の隆起が認められ(Fig.1b),この部位は圧迫像においても,硬く形態の変化が乏しかった.この隆起の表面には軽度の凹凸が認められるが,明らかな陥凹性変化は指摘できなかった.また,中心の半球状の隆起に続いて,長軸方向に粘膜表面は平滑な,いも虫様隆起を認めた(Fig.1c).主病巣の口側には,腺腫と思われる約5mm大の透亮像を認めた.

参考文献

1)二村聡,富永健司,関根茂樹,他.4型大腸癌の病理学的特徴─浸潤形式とその組織型について.胃と腸 37 : 137-151, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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