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文献詳細

雑誌文献

胃と腸39巻1号

2004年01月発行

文献概要

今月の主題 最新の早期胃癌EMR―切開・剥離法 主題

EMRか? 外科手術か?(高齢者早期胃癌)―外科手術後の予後からみて

著者: 片井均1 衛藤剛1 羽藤慎二1 大橋真記1 深川剛生1 佐野武1 笹子三津留1 小田一郎2 後藤田卓志2

所属機関: 1国立がんセンター中央病院胃外科 2国立がんセンター中央病院内視鏡部

ページ範囲:P.23 - P.26

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要旨 平均余命が約7年となる,80歳以上の患者の治療は根治性,安全性,QOL維持の3つの観点からの治療が必要となる.80歳以上の患者の胃切除は,一般には安全に行えるが,併存症のある患者においてはhigh riskであった.また,QOLの悪化は必須である.当院ではリンパ節転移率の低い,早期胃癌患者にEMRの相対的適応を拡大して治療を行い,胃切除と同等の生存成績が得られた.また,EMRで局所コントロール不良例の予後は不良であり,胃切除の積極的追加が必要とされた.

参考文献

1)Katai H, Sasako M, Sano T, et al. The outcome of surgical treatment for gastric carcinoma in the elderly. Jpn J Clin Oncol 28 : 112-115, 1998
2)佐野武,片井均,笹子三津留,他.高齢者の胃癌.クリニカ 25 : 267-270, 1998
3)Takuma H, Mishima T, Oshima A. Prospective study of "early" gastric cancer. Int J Cancer 31 : 421-426, 1983

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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