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文献詳細

雑誌文献

胃と腸39巻10号

2004年09月発行

文献概要

今月の主題 大腸sm癌の深達度診断―垂直浸潤1,000μm 主題

大腸sm癌における浸潤度の臨床診断精度―拡大内視鏡診断を中心に

著者: 佐竹信哉1 工藤進英1 樫田博史1 大森靖弘1 工藤由比1 笹島圭太1 竹内司1 大塚和朗1 大前芳男1 日高英二1 石田文生1 遠藤俊吾1 田中淳一1

所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院消化器センター

ページ範囲:P.1357 - P.1362

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要旨 拡大内視鏡を用いたpit pattern診断によって内視鏡診断は病理組織診に近づいてきた.また内視鏡治療の機器,技術の進歩に伴い内視鏡治療の適応範囲を決めることがますます重要になってきている.われわれの施設では工藤らの相対分類を用いて良い成績をあげているが,今回は大腸癌取扱い規約に今後掲載予定となっている垂直浸潤距離1,000μmという基準について拡大内視鏡の視点から検討した.結果,平坦型および陥凹型についてはVN pit pattern が垂直浸潤距離1,000μm以上のsm癌の指標になると思われたが,隆起型の病変についてはVN pit patternではない病変でも1,000μmを超えて浸潤しているものが多数認められたためVI型の中でsm深部浸潤している病変の指標については今後検討を続けていく必要があると思われた.

参考文献

1)工藤進英,曽我淳,下田聰,他.大腸sm癌のsm浸潤の分析と治療方針―sm浸潤度分類について.胃と腸 19 : 1349-1356, 1984
2)工藤進英,日下尚志,木俣博之,他.大腸sm癌の診断と治療―内視鏡診断の立場から.胃と腸 26 : 764-775, 1991
3)竹内司,樫田博史,工藤進英.早期大腸癌の分類,診断と治療法の選択.内科 91 : 788-795, 2003
4)Kashida H, Kudo S. Magnifying colonoscopy, early colorectal cancer, and flat adenomas. Waye JD, Rex DK, Williams CB(eds). Colonoscopy : principles and practice. Blackwell, Malden, Oxford, Carlton, pp 478-486, 2003
5)Nishigami T, Yamada M, Nakasho K, et al. Assessment biopsy of submucosal invasive colorectal cancer and treatment selection. Acta Med Hyogo 21 : 31-37, 1996
6)味岡洋一,渡辺英伸,小林正明,他.大腸sm癌の細分類(浸潤度分類)とその問題点.胃と腸 29 : 1117-1125, 1994
7)Kudo S, Rubio CA, Teixcira CR, et al. Pit pattern in colorectal neoplasia. endoscopic magnifying view. Endoscopy 33 : 367-373, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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