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文献詳細

雑誌文献

胃と腸39巻11号

2004年10月発行

文献概要

今月の主題 胃生検診断の意義 Group分類を考える 症例検討

胃の Group分類困難例の実際―検鏡後のコメント

著者: 石黒信吾1

所属機関: 1大阪成人病センター病理・細胞診断科

ページ範囲:P.1505 - P.1506

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 主として臨床側から提出されたと思われる,49例の生検組織について診断し,日本のGroup分類と国際分類双方の分類を記載した.

 生検標本に部位および肉眼所見のみが添付されていて内視鏡の写真は添付されていなかった.

国際分類とGroup分類との相違点

 国際分類(カテゴリー分類・Vienna分類)と,本邦のGroup分類との違いは,カテゴリー2が“非腫瘍性・腫瘍の鑑別困難な病変”と定義され,腺腫あるいは癌か非腫瘍性か鑑別の困難な症例が分類されている点(Group分類のGroup IIは異型を示す良性病変).カテゴリー3が“非浸潤性軽度異型腫瘍”と定義され,良性腺腫の症例が分類されている点(Group分類のGroup IIIは良性と悪性の境界領域病変).カテゴリー4が“非浸潤性高度異型腫瘍”と定義され,腫瘍で異型が強く良性悪性の診断が困難な症例と,癌と診断できるが非浸潤の症例が含まれる点(Group分類のGroup IVは癌が強く疑われる病変).カテゴリー5が浸潤性腫瘍と定義され,浸潤癌のみが分類される点(Group分類のGroup Vは癌と診断される病変)である.

参考文献

1)中村恭一.胃癌の構造.医学書院.1982
2)Riddell RH, Iwafuchi M. Problems arising from Eastern and Western classification systems for gastrointestinal dysplasia and carcinoma : Are they resolvable?Histopathology 33 : 197-202, 1998
3)Schlemper RJ, Riddell RH, Kato Y, et al. The Vienna classification of gastrointestinal epithelial neoplasia. Gut 47 : 251-255, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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