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文献詳細

雑誌文献

胃と腸39巻13号

2004年12月発行

文献概要

今月の主題 大腸sm癌の内視鏡治療後の長期経過 主題

大腸sm癌の内視鏡治療後の再発様式および再発時期について

著者: 中里友彦1 塚越洋元1 高丸博之1 小平純一1 高橋宏明1 安達雄哉1 関屋一都1 穂刈格1 細川正夫2 久須美貴哉2 藤田昌宏3

所属機関: 1恵佑会札幌病院消化器内科 2恵佑会札幌病院外科 3恵佑会臨床病理学研究所病理

ページ範囲:P.1714 - P.1718

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要旨 近年,大腸sm癌の内視鏡治療の適応が注目され,各施設でその適応の拡大が行われ始めている.今回当施設での大腸sm癌に対する内視鏡治療後の再発様式および再発時期について検討した.その結果は,危惧されていたリンパ節転移からの再発は認めず,原病死は360例中4例(1%)であり死因としては局所再発が主体であった(3/4例).これに対しては,経過観察時の内視鏡治療後の瘢痕の観察を容易にするため同部位のマーキング等の対策や超音波内視鏡検査の併用が今後必要と考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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