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今月の症例
拡大観察を行ったRendu-Osler-Weber病の1例
著者: 内藤美紀1 和田陽子1 吉澤直之1 菊池陽介1 津田純郎1 八尾建史1 松井敏幸1 八尾恒良1 永江隆2 縄田修2
所属機関: 1福岡大学筑紫病院消化器科 2ナワタ消化器外科
ページ範囲:P.128 - P.131
文献購入ページに移動〔主 訴〕 貧血.
〔既 往 歴〕 過去に頻回の鼻出血を認めたことがあった.
〔家 族 歴〕 母親に貧血.長女にも鼻出血の傾向があり,今回当科でRendu-Osler-Weber病と診断.
〔現 病 歴〕 1997年ごろから労作時息切れを自覚していたが放置していた.1999年に健診でHb5.8g/dlと高度の貧血を指摘され,近医受診.鉄剤投与でHb11.4g/dlと改善したため経過を観察されていた.2002年7月下旬にふらつきが出現.貧血の増悪を認めたため,上部消化管内視鏡検査を施行.上部消化管に紅斑が多発し,当科に紹介され入院した.
〔入院時現症〕 身長162.5cm,体重68kg,血圧118/68mmHg,脈拍72/分,整.眼瞼結膜に貧血なし.舌,口腔粘膜に小発赤斑を散見したが,全身の皮膚には特に異常所見は認めなかった.胸部聴診上に特に異常はなかった.
〔入院時検査所見〕 前医で治療後のため,当院入院時には貧血は認められず,動静脈血液ガス分析にも異常はなかった.HLAタイピングでDR8は陽性であった.
参考文献
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