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今月の症例
S状結腸憩室症に伴って発見された大腸sm癌の1例
著者: 藤澤貴史1 坂口一彦1 大西裕1 小池隆史1 竹田彰彦1 来住稔1 堀松高博1 前田光雄1 井上英士2 西上隆之3
所属機関: 1石川島播磨重工業健康保険組合播磨病院内科 2井上内科医院 3兵庫医科大学第2病理
ページ範囲:P.256 - P.258
文献購入ページに移動〔大腸内視鏡所見〕1998年11月16日に細径電子スコープにて施行した全大腸内視鏡検査でS状結腸憩室の間に,深いひだに隠れて表面型腫瘍を発見した(Fig. 1a).腫瘍はスコープの挿入時には発見できず,抜去時にスコープが病変の肛門側のひだを押し下げるときのみ観察されるが,スコープのコントロールが極めて困難で,病変に色素をかけるのがやっとであった.腫瘍は軽度発赤調を呈する表面隆起型で,色素内視鏡では辺縁にわずかに正常粘膜を認め,表面は微細顆粒状で一部に不整陥凹を認めた(Fig. 1b, c).全体がなだらかに隆起していることから,sm癌と診断した.
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