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特集 消化管の粘膜下腫瘍 2004 序説
消化管粘膜下腫瘍の診断と治療
著者: 飯田三雄1
所属機関: 1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
ページ範囲:P.394 - P.395
文献購入ページに移動 年に1回発行される本誌増刊号も,1993年に始まって今回で12回目を数える.これまでテーマとして取り上げられた疾患は,早期胃癌,早期大腸癌,早期食道癌,炎症性腸疾患,消化管悪性リンパ腫,消化管ポリポーシス,消化管感染症など多岐にわたり,いずれもその時点までにおける最新の知見を網羅してきた.そして,今回は消化管の粘膜下腫瘍がテーマとして取り上げられる.
一般的に,粘膜下腫瘍は“主病変が周囲粘膜と同様の粘膜に覆われて半球状または球状に管腔内に突出した病変を総称する臨床的名称”と考えられている1)2).したがって消化管の粘膜下層や筋層に存在する非上皮性腫瘍がその大半を占めるが,組織学的には上皮性である迷入膵,嚢腫,カルチノイドなども消化管粘膜下腫瘍に包含される.また,消化管悪性リンパ腫も粘膜下腫瘍の範疇に含まれるが,本誌では1998年の増刊号をはじめとしてしばしば特集が組まれているので,今回は各論のテーマから除外されている.
一般的に,粘膜下腫瘍は“主病変が周囲粘膜と同様の粘膜に覆われて半球状または球状に管腔内に突出した病変を総称する臨床的名称”と考えられている1)2).したがって消化管の粘膜下層や筋層に存在する非上皮性腫瘍がその大半を占めるが,組織学的には上皮性である迷入膵,嚢腫,カルチノイドなども消化管粘膜下腫瘍に包含される.また,消化管悪性リンパ腫も粘膜下腫瘍の範疇に含まれるが,本誌では1998年の増刊号をはじめとしてしばしば特集が組まれているので,今回は各論のテーマから除外されている.
参考文献
1)信田重光,長島金二,荒川征之,他.消化管の非上皮性腫瘍について─その臨床面よりの考察.胃と腸 10 :861-875, 1975
2)Hirota S, Isozaki K, Moriyama Y, et al. Gain-of-function mutation of c-kit in human gastrointestinal stromal tumors. Science 279 : 577-580, 1998
3)八尾恒良,今村健三郎,飯田三雄,他.消化管粘膜下腫瘍の診断─平滑筋腫瘍,脂肪腫を中心に.胃と腸 21 : 43-54, 1986
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