文献詳細
今月の主題 早期癌とその周辺
症例特集
巨大皺襞と胃血管腫の共存例
著者: 中村克衛1 河村奨1 白石徹1 関谷智雄1 岡沢寛1 古谷達男2
所属機関: 1山口大学医学部第一内科 2山口大学医学部第一外科
ページ範囲:P.1235 - P.1239
文献概要
胃に発生する腫瘍はその大部分が癌腫で癌腫以外の悪性腫瘍,あるいはポリープ以外の良性腫瘍はいずれも少ない.なかでも胃血管腫は極めて稀で本邦では数例の報告があるにすぎない.また巨大皺襞は蛋白喪失の観点から近年特に注目されるようになり,Ménétrier's diseaseと言われる蛋白喪失性胃炎とそうでないものとに分けられるが,その本態はなお明らかでない.
われわれは胃の広範な領域にわたり巨大皺襞を伴った胃血管を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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