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文献詳細

雑誌文献

胃と腸4巻2号

1969年02月発行

今月の主題 上部消化管の出血

綜説

食道・胃静脈瘤

著者: 西岡清春1 松下捷彦1 金武喜子1

所属機関: 1岐阜大学医学部放射線医学教室

ページ範囲:P.157 - P.168

文献概要

Ⅰ.上部消化管大量出血の原因としての門脈圧充進症

 上部消化管出血における食道静脈瘤出血の頻度は必ずしも高くなく,諸家の報告1)19)23)25)26)40)によれば数~10数%にとどまっている(Tab. 1).それにもかかわらず食道静脈瘤出血が臨床家の強い関心をよぶのは,消化管大量出血の1/4を占め23),出血に際して肝障害にともなう止血の困難性とその高い致命率のためである.食道静脈瘤をきたす門脈圧充進症の大部分を占めるものは肝硬変であり,本邦での死亡順位48)は全死亡数中の12位であるが,30~50歳代の死因としては6~8位であり,その主要死因である消化管出血のしめる位置は大きい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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