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今月の主題 胃癌深達度の診断と経過観察 症例
S状結腸早期癌の1例
著者: 丸山雅一1 熊倉賢二1 染矢内記1 高田亮1 中野浩1 伊藤誠1 山田粛2 木下巌2 高木国夫2 池田靖洋2 中村恭一3
所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2癌研究会附属病院外科 3癌研究会附属病院病理
ページ範囲:P.349 - P.356
文献購入ページに移動近年,わが国における胃のX線検査および内視鏡検査は急速に発達し,普及した結果,早期胃癌の診断は軌道にのったといえる.ところが,大腸の診断は胃にくらべて非常に遅れているのが実状のようである.大腸では,胃よりも病変が少ないこともあるが,X線検査法が確立しておらず,また,直腸鏡との協力体制の不十分であることが,大きな障害になっていると考えられる.
最近,われわれは,早期胃癌の内視鏡学会分類に準じて表現するならば,表面隆起型(Ⅱa)といってもよいような,S状結腸早期癌の1症例を経験したのでここに報告する.
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