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文献詳細

雑誌文献

胃と腸4巻5号

1969年05月発行

今月の主題 稀な胃病変

高度の変形胃に認められた胃石の1例

著者: 春日井達造1 加藤久1 伊藤瑛吉1 坪内実1 八木幹郎1 山岡康孝1 吉井由利1 内藤靖夫1 小林航三1 高橋淳子1 小池明彦2

所属機関: 1愛知県がんセンター病院第一内科 2愛知県がんセンター病院第3外科

ページ範囲:P.567 - P.574

文献概要

Ⅰ.はじめに

 Bezoar(胃石)は反胃動物の消化管内に形成された結石を意味し,薬剤ことに解毒剤として用いられてきたが,医学的には人の胃のなかに形成された結石をさしている.したがって胃石は胃内において発見されるのが原則であるが,時に幽門を通過し,腸に達して腸閉塞をおこし,発見されることもある1)2)

 胃石は比較的稀な疾患とされているが,その存在はかなり以前から記載されており,毛髪胃石は1779年Baudamant3),植物胃石は1854年Quain4)により初めて報告され,わが国においては1908年,三宅5)が藺草による植物胃石の手術例を報告したのが最初である.

 われわれはX線および内視鏡検査で診断した胃石の1例を経験したので報告し,文献的考察を試みた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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