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文献詳細

雑誌文献

胃と腸4巻5号

1969年05月発行

文献概要

今月の主題 稀な胃病変

胃カルチノイドの1例

著者: 広門一孝1 八尾恒良1 堀之内幸士1 古賀安彦1 黒木建2

所属機関: 1九州大学医学部勝木内科 2延岡市黒木外科病院

ページ範囲:P.655 - P.663

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Ⅰ.はじめに

 近年消化管カルチノイドの報告が次第に増加してきて本邦報告例も1968年までに67例を数えるが,そのうち胃のカルチノイドは僅か8例に過ぎず比較的稀である.最近著者らは典型的なカルチノイド症状を欠き,胃X線および内視鏡検査で胃粘膜下腫瘍と診断して胃切除を行ない,病理組織学的検索によりカルチノイドと判明した43歳女子の1例を経験した.腫瘍は粘膜下層内に限局し,浸潤性発育の像を認めなかったが,約1年後肝に転移性腫瘤を形成し,再開腹により腫瘤を摘出してそれを確認したのでここに報告し考察を加えてみたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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