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文献概要
今月の主題 稀な胃病変
胃カルチノイドの1例
著者: 広門一孝1 八尾恒良1 堀之内幸士1 古賀安彦1 黒木建2
所属機関: 1九州大学医学部勝木内科 2延岡市黒木外科病院
ページ範囲:P.655 - P.663
文献購入ページに移動近年消化管カルチノイドの報告が次第に増加してきて本邦報告例も1968年までに67例を数えるが,そのうち胃のカルチノイドは僅か8例に過ぎず比較的稀である.最近著者らは典型的なカルチノイド症状を欠き,胃X線および内視鏡検査で胃粘膜下腫瘍と診断して胃切除を行ない,病理組織学的検索によりカルチノイドと判明した43歳女子の1例を経験した.腫瘍は粘膜下層内に限局し,浸潤性発育の像を認めなかったが,約1年後肝に転移性腫瘤を形成し,再開腹により腫瘤を摘出してそれを確認したのでここに報告し考察を加えてみたいと思う.
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