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文献詳細

雑誌文献

胃と腸4巻6号

1969年06月発行

今月の主題 胃の変位と変形(1)

綜説

胃軸捻転について

著者: 金井武彦1

所属機関: 1順天堂大学医学部内科

ページ範囲:P.731 - P.742

文献概要

Ⅰ.まえがき

 胃軸捻は従来比較的まれとされていた.文献に現われる最初の報告例は1866年にBerti118)が剖検で発見した例で,その後同様の報告が相ついだが1897年にはBerg119)が急性胃軸捻2例の手術治験例を報告した.レントゲン的には1920年にRoselet91)が無症状例で最初に発見した.1952年Dalgaard96)は文献より150例を集め,Gottlieb98)は192例に自験例20例を加えて報告している.本邦では1912年山村1)が第1例を報告して以来発表が相つぎ,黒川2)(1956),山形3)(1962)の詳細な考察もなされている.近年,胃集検が広く行なわれるようになり,胃軸捻は決してまれではなくなった.しかし,症状の少ない慢性例が多いので,詳細な例数の報告は少ないようである.著者は山形の1912年~1960年における本邦集計(225例)以降に文献に現われた80報告,182例を集め,自験例20例を加えて考察を行なった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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