文献詳細
今月の主題 胃の変位と変形(1)
綜説
文献概要
Ⅰ.まえがき
胃軸捻は従来比較的まれとされていた.文献に現われる最初の報告例は1866年にBerti118)が剖検で発見した例で,その後同様の報告が相ついだが1897年にはBerg119)が急性胃軸捻2例の手術治験例を報告した.レントゲン的には1920年にRoselet91)が無症状例で最初に発見した.1952年Dalgaard96)は文献より150例を集め,Gottlieb98)は192例に自験例20例を加えて報告している.本邦では1912年山村1)が第1例を報告して以来発表が相つぎ,黒川2)(1956),山形3)(1962)の詳細な考察もなされている.近年,胃集検が広く行なわれるようになり,胃軸捻は決してまれではなくなった.しかし,症状の少ない慢性例が多いので,詳細な例数の報告は少ないようである.著者は山形の1912年~1960年における本邦集計(225例)以降に文献に現われた80報告,182例を集め,自験例20例を加えて考察を行なった.
胃軸捻は従来比較的まれとされていた.文献に現われる最初の報告例は1866年にBerti118)が剖検で発見した例で,その後同様の報告が相ついだが1897年にはBerg119)が急性胃軸捻2例の手術治験例を報告した.レントゲン的には1920年にRoselet91)が無症状例で最初に発見した.1952年Dalgaard96)は文献より150例を集め,Gottlieb98)は192例に自験例20例を加えて報告している.本邦では1912年山村1)が第1例を報告して以来発表が相つぎ,黒川2)(1956),山形3)(1962)の詳細な考察もなされている.近年,胃集検が広く行なわれるようになり,胃軸捻は決してまれではなくなった.しかし,症状の少ない慢性例が多いので,詳細な例数の報告は少ないようである.著者は山形の1912年~1960年における本邦集計(225例)以降に文献に現われた80報告,182例を集め,自験例20例を加えて考察を行なった.
掲載誌情報