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文献詳細

雑誌文献

胃と腸4巻8号

1969年08月発行

文献概要

今月の主題 X線・内視鏡で良性様所見を呈した生検陽性例 症例

主として胃粘膜下層に存在した胃癌の1例

著者: 岩永剛1 谷口春生1 奥田茂1 神前五郎1

所属機関: 1大阪府立成人病センター

ページ範囲:P.985 - P.993

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Ⅰ.まえがき

 胃癌は,通常胃粘膜固有層に原発し,胃表面より胃壁深部へ浸潤増殖するものである.

 一方,良性の上皮性elementが異所性に粘膜下層,時には筋層,漿膜下層に認められることがあるが,これが迷入膵組織であると確認できる場合も少なくない.かかる異所性の上皮を母地とする癌を想定する1)2)3)ならば,胃粘膜固有層に癌組織の見られない胃癌もあり得るものと思われる.最近,私達は2個所の胃粘膜下層に,癌胞巣,をもった興味ある胃癌症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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