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今月の主題 胃癌の5年生存率 症例
早期潰瘍瘢痕癌に酷似した大彎部萎縮性リンパ腫様胃炎の1例
著者: 佐藤任宏1 佐藤俊子1 篠田徳三1
所属機関: 1大宮市双愛病院
ページ範囲:P.1121 - P.1125
文献購入ページに移動早期胃癌の診断は近年長足の進歩をとげ,その症例数は急カーブに増加しており,私達巷の開業医でも発見する機会が多くなってきた.したがって早期胃癌と他の病変,特に良性病変との鑑別に充分なる注意と検査がますます必要と思われる.その鑑別すべき病変の1つにatrophic lymphoblasrnatoid gastritis,reactive lymphoreticular hyperplasiaがあり,その判別は困難を感ずることが多い.最近私達はX線検査および内視鏡検査でⅡcまたはⅡa+Ⅱc型の早期胃癌と考えて手術し,なお切除胃の肉眼的所見からも同様に思われた症例が病理組織学的に上記reactive lymphoreticular hyperplasiaと診断された例を経験したので報告する.
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